診療看護師（NP）は医者レベルの最強の資格ではない

結論

診療看護師（NP）の資格

診療看護師（NP）の資格は、単なる民間の資格です。

認定看護師とか専門看護師とかは、看護協会が定めた資格になります。

一方、診療看護師（NP）の場合は、日本NP大学院協議会が規定している資格になります。

つまり、この資格を持っているからといって、米国のような処方や医行為ができるわけではありません。

実際の診療看護師（NP）の働き方

臨床現場で勤務している診療看護師（NP）の場合、医師の直接的指示に基づいてすべての事を行っています。

解釈を間違うと逮捕

例えば、割と公式な文書に「診療看護師（NP）は処方件があり」と書いている人がいますが、これやっちゃうと逮捕です。

たまに、医師免許を偽造して診療・処方を行い、逮捕されたというニュースを聞いたことがある人もいるかも知れません。

つまり、診療看護師（NP）が処方を行うと、完全な違法行為になるので注意が必要です。

実際は代行入力

じゃあ、臨床現場の診療看護師（NP）はどの様にしているのかと言うと、「代行入力」を行っています。

例えば、A医師が「点滴出しといて」といって、診療看護師（NP）が「わかりました」となります。

ここまでは、普通のナースと同じです。

病院独自ルールが多い

その後は病院独自のルールにより、代行入力で〇〇医師の代行で処方しました、ということがわかればよいという病院もあるはずです。

現時点での診療看護師（NP）が行っている行為というのは、ナースと同じレベルだけど、病院独自にルールを決めているというだけになります。

人によっては、グレーゾーンである手術やドレーン挿入などを行っている人もいます。

看護師の最高峰とは

これは、当たり前の話ですが、目的により最高峰というのは定義が異なります。

例えば、臨床的にチーム医療を構築しその結果を、臨床の質としてカイゼンさせたい場合は、マネジメント能力が必要になります。

ボトムまで行き届いた教育を実践できれば、本来は診療看護師（NP）なんて不要なんです。

たまに間違えている人が、看護師最高峰の資格とか言ってしまうので、賢くないナースが真に受けてしまうということになります。

リテラシーは重要

ナースになったのであれば、それなりのリテラシーを持つことが必要になります。

Youtubeで教育を受ける機会もだいぶ増えてきましたが、めちゃめちゃ有用です。

ただし、実践する場合は必ずその根拠を調べる様にしたほうが良いでしょう。

近くの診療看護師（NP）はどうか

体育会系が多い

個人的な感想ですが、診療看護師（NP）は、あまり賢い人は少ない気がします。

賢さよりも、体を動かしたい体育会系というのでしょうか、色々医師業務をやりたい人が多い様に思います。

そのへんは、わたしがとやかく言う権利はありません。

ただ、知識よりも技術を身に着けたい人が多いと感じるのは、個人的印象です。

グレーゾーンを堂々と発表するのはどうなのか

しかし、看護師ベースでしかも、違法とも言えなくもないグレーゾーンを堂々と学会で発表しているような姿には違和感を感じてしまうのは事実です。

診療看護師（NP）は、自分が如何にナースと違い、手術の助手ができたりすることを強調したがる人が多いように思います。

グレーゾーンの行為を行うのは良いですが、何か事故が起きた際には大事にならなければよいけど、とは思っています。

現時点では38行為

診療看護師が行ってよいものは、38行為です。

その38行為の中に、内科的管理をする上では重要なものも含まれています。

わたしの意見としては、この範囲内で看護の延長線としての診療看護師（NP）の姿がまずあるべきだと思います。

NPとして働きたいのであれば米国へ

その後に、米国のような診療看護師（NP）を目指したいという方は、本来は米国に渡るべきでしょう。

当然、英語の能力と実践能力が必要になります。

医行為を行いたいのであれば医師国家試験

そして、本格的に医行為が行いたいのであれば、医師国家試験に合格すれば良いでしょう。

当然、その前に医学部合格と卒業が前提になります。

診療看護師（NP）は、規定された法令を最大限に解釈して活動する

看護の延長線上として、日本で米国Nurse practitionerのような仕事をしたいのであれば、現時点ではまだ違法行為と捉えかねない行為も沢山あります。

沢山勉強すれば、自分たちが行っている行為がどれほど危険性の高いものなのかを理解できるはずです。

診療看護師（NP）の方には、真摯さと紳士さを身に着けてほしいと思います。

つまり、謙虚さを常に持ち合わせ、チームとしての歯車となるような活動を行ってほしいと思います。

どうしても、自己主張の強い方ばかりが目立つので、それはどうかな、といつも思ってしまいます。

まとめ