結論
- rは資本収益率、gは経済成長率
- つまり投資の成長率 > 毎年の給与の成長率
- いつでも仕事をやめられる準備を
- やめる準備ができているということは、自由への第一歩
r > gとは
rは資本収益率、gは経済成長率のことです。
つまり、投資の成長率 > 毎年の給与の成長率ということになります。
この公式は、21世紀の資本という1000ページ弱もありながらも、ベストセラーとなったトマ・ピケティ氏の提唱する理論です。
完全にこの理論こそが正解、というわけではありませんが、多くの場合この理論の蓋然性はこれまでの歴史が証明しています。
色んな所で言われいることですが、銀行に貯蓄をしてもATMで現金を1回でも引き出せば多くの場合、利益はマイナスになります。
タンスにお金を入れていたとしても、そのお金は勝手には増えません。
増えないどころか、場所代を取られてマイナスになります。
お金には働いてもらってこそ、価値が上がります。
お金に働いてもらう代表が、投資です。
投資の場合は、損をしないということを常に考える必要があります。
損をしないということは、なるべく分散を行うということになります。
ある特定の会社に投資するよりも、日本全体に、日本全体よりも米国全体に、米国全体よりも全世界といった具合に分散したほうが良いとされています。
とはいえ、米国一強の時代ですので全世界に投資した場合でも、米国が半分以上を占めていることになります。
例えば、看護師5年間で500万円貯めたとします。
その500万円を7%で運用すれば、1年間で35万円の収益になります。
これは、約1ヶ月分の給与になります。
投資に絶対はありませんが、例に上げた7%で利益を得られるとすれば、13ヶ月分の給与が得られるということです。
当然、この12倍の元金があれば、1年間何もしなくても同じ給与が得られます。
500万円の12倍ということは、6000万円です。
途方も無い数字に見えますが、長期間運用し日頃の生活を改めれば決して難しい目標値ではありません。
看護におけるr > g
看護師の場合、キャリアパスや転職などが話題に上がりがちです。
キャリアパスの代表は、大学院などの進学があります。
多くの看護師は病院で勤務することになりますので、結構狭い世界で生活していますが、実はいろんな働き方が存在します。
例えば、製薬会社や医療系の企業、厚労省をはじめ、山歩きの引率や養護教諭などなど、免許さえあれば様々な働き方が可能です。
その中でも、最もバブルといえるのが病院勤務の看護師です。
病院の看護師の場合は、常に人手不足の状況がいまだに続いています。
その背景には、退職問題があります。
看護師免許に加え売り手市場の現状が相まって、大病院では毎年100人単位で新入職者を募集しています。
募集しているということは、同じくらいの人材が退職しているということです。
看護において、無理やり r > gの公式を考えてみると、rは資本の収益率でしたので副業も1つの選択肢になります。
副業と言っても、全く異なる業種でのアルバイトを行うわけではありません。
自分の得意を活かして、アウトプットするのはおすすめです。
例えば、Youtubeやブログをはじめ、SNSでも自分の勉強した内容をアウトプットしている人はたくさんいます。
アウトプットすることで、知識は定着しますし、理解をより深めることができるようになります。
Youtubeやブログは一度創ってしまえば、その後は広告収入などで収益が得られる仕組みになっています。
とはいえ、医療系の情報だけで収益を得るのは、GoogleのSEO(検索エンジン最適化)的にも難しいでしょう。
それなら、いっそのこと別の業界の勉強をしてみるのもありだと思います。
別業界のことを勉強し、その内容をアウトプットし、アウトプットした内容で助かる人がいて、自身としては収益化につながるということです。
落合陽一氏が提唱している、ワークアズライフのような働きかたです。
読書をしていて疲れた場合は、違う種類の読書を行えば以外に読めたりします。
ワークアズライフとは、異なる副業でも成果を上げ続ける仕組みであるともいえます
また、医療業界にありがちなのが専門特化しすぎて、一般的な感覚が欠如しがちということにもなります。
たとえば、電話連絡もなしに救急受信した場合に、こっぴどく怒られるといった状況などです。
他にも、数日間我慢したけど良くならなかったから救急受診したという場合です。
これらの状況では、大丈夫だろうと思って様子を見ていたけど、良くならなかったので困っているから来院しています。
それを、じゃあ悪くなったとき来れば良かったのに、という医療者は一般的な認識が欠如しているといえます。
医療を医療者という視点からしか見れていないので、事務や看護師や医師などの医療者はそのような発言になりがちです。
まずは、共感して真摯に対応する。
そのあと、悪くなったら次回は連絡してから来てくださいね、といえばよいだけの話です。
その場で、怒っても何の解決にもなりません。
世の中を変えるには資本か民主
原則はこの2つしかありません。
病院という大きな組織の中で、この病院を変えたいと多くの人が思っているはずです。
けれども、行動に移さない人のほうが多く、声をあげることは通常ありません。
仮に声をあげたとしても、つぶされてしまうのですが。
とはいえ、友人同士で愚痴を言い合っても何も解決しません。
愚痴には実は、重要な発見が見つかることがあります。
その発見を無駄にしないためにも、愚痴を言ってもよいですが次のステップとして、その愚痴をカイゼンするためにはどのような具体的な方策が必要なのかということを思考することが必要になります。
先に書いたように、声をあげても潰される場合が多いです。
結局は、選挙で選ばれしものである政治家に代表される「民主」で物事を解決していくという方法が1つ。
もう一つは、企業をして自分でコントロール可能な環境を創り上げるという「資本」です。
最終的に目指すべきものは、この2つですが民主を選択するという選択肢もありますが、賛同者の数に依存しますのでとても難しいです。
つまり、行動のしやすさという観点からは、「資本 > 民主」という公式が成り立つでしょう。
この資本を優先するという考え方は、ワークアズライフの考え方とも共通します。
現代は、だれでも起業できる時代です。
病院のような大きな組織で何かを変えたいと思っている人たちは、病院という枠の外に出て考えてみるというのは大きな第一歩になるはずです。
r > g のrは資本収益率でした。
資本収益率をより効率的にあげていくには、病院内でのメインの仕事に加え、副業+投資という選択が良いでしょう。
副業としての資本は看護に何をもたらすか
繰り返しになりますが、副業の選択肢でYoutubeやブログを選択したとします。
そこでの成果としては「アウトプット」です。
アウトプットするということは、自分を客観的にみる機会になります。
どこまで自分が理解できているのか、わからなければ説明が滞ってしまいます。
淀みなく説明を行うことができれば、理解できているというわけです。
さらに、それらのチャンネルで収益をあげることができれば、立派な資本家です。
これからの時代は、病院の中の看護という枠にとらわれず、成果を提示していくべきでしょう。
これらの行動を起こすか起こさないかで、世の中のr > gの様に投資をしなければ、富の格差が拡大していくのと同じです。
クビになる準備はできているか
Are you ready to fire.というフレーズがあります。
クビになる準備はできていますか?ということです。
看護師の場合、クビになったとしてもまだ売り手市場ですので、免許さえあれば病院を移ることができます。
けれども、それは根本的な解決にはなりません。
私見にはなりますが、なぜだか日本の多くの病院は、どこの病院も似たようなスペックです。
当然、得意不得意はありますが、ことさら看護師にとっては似たような業務をしています。
当然、無駄だなーと思うこともたくさんありますが、それはどこの病院でも同じようなことを行っています。
この無駄が削減できれば、看護はより効率化するはずなのですが、テクノロジーの利用がまだまだ不足しています。
FIREが最近流行しています。
FIREとは、金銭的に独立した上で早期リタイアを達成する事です。
早期リタイアには様々な考え方がありますが、個人的には金銭的な問題では無いと思っています。
金銭的な問題はあくまでも、一部で自由へのキップを手に入れるための手段に過ぎません。
いつでも退職する準備ができているということは、未来を見据えているということにも繋がります。
何も考えずに、惰性で働き続けている人は多いです。
その惰性で働くことから、未来への設計図を作成して、いつでもクビと言われる準備をしておくことは従業員である病院の看護師にとって必要なことです。
組織に依存しない考え方というのは、看護師の養成校でもお金の運用の仕方と同じく教えるべきです。
まとめ
- クビになる準備をしておく
- r > gを達成するには資本力を伸ばす
- 副業や投資は、必須の知識と行動
- ワークアズライフの比率は、副業も本業も同じで、その結果シナジー効果が得られる