結論
- 大病院の場合、テキストが豊富に揃うシステムがある
- 英語の場合、フリーのテキストもそれなりにある
- 英語の勉強は、コスパが良いかもしれない
給与の1割を自己学習に投入すべきか
わたしが、若い頃はこのようによく言われていました。
給与の1割位は、自己学習に投じるべきと。
そして、そのように大量の書籍を買っていました。
けれども、それが正しい選択であったかと言われるとそれは、間違った選択であった可能性の方が高いかもしれないと思うようになってきました。
バビロンの大富豪というペストセラー書籍があります。
漫画版もあり、とても読みやすい本です。
この本の冒頭に、給与の1割を貯蓄しなさいと書かれています。
例えば、30万円の手取りの場合だと月々3万円ということになります。
1年で36万円、10年で360万円です。
最近は、単純な貯蓄に加えて、長期投資のススメが問われています。
月々3万円を、10年5%の運用利益の場合で、465万円になります。
書籍に費やした場合
書籍に費やした場合は、どうでしょうか。
1円も増えることはありません。
自分の知識は増えるかもしれませんが、1円も残りません。
加えて、書籍はとても場所を取ります。
本来この場所代も、大きな負債になります。
本屋、特に駅前の好立地の場合、土地代をほ本のスペース分だけ搾取されていることになります。
つまり、売れない本はどんどん追いやられていく運命になります。
これは、自宅でも同様です。
本をたくさん持っていた場合でも、多くは負債にしかなりません。
思い切って捨てるか、裁断して電子化するか、というのが正しい選択になります。
とはいえ、個人的には沢山の本をいまだに持っています。
せっかく買ったのだから、というのはいわゆる「サンクコスト」です。
サンクコストとは、埋没費用のことで、自分がこれだけのお金をだしたのだから、という諦めがつかない費用の事を指します。
別名、コンコルド効果とも呼ばれます。
コンコルドはフランスの音速旅客機ですが、膨大な費用の割に、コストパフォマンスが極めて悪かったことで有名です。
けれども、コンコルドが何故長きに渡り運行してきたのかというと、これだけのコストをかけて作られた飛行機だから、なのです。
英語を味方につける
情報を知りたい場合は、そもそも日本語だと情報が限られますし、遅延も生じます。
そのため、英語で勉強するという行為は極めて効率的であると言えます。
最新の研究結果は、当然英語です。
英語だと、医療系のポッドキャストやYoutubeも多いため、ながら勉強がいつでも出来ます。
けれども、これを日本語限定としてしまうことで、勉強の幅も効率も大幅に下げてしまうことになります。
とはいえ、わたし自身もそれほど英語を使って勉強しているわけではありません。
そもそも、医療系の教育から見直す時期に来ているのかもしれません。
そして、英語で情報を集めるということは、コストパフォーマンスが良いというところにも繋がります。
現代では、インターネットで世界中とつながっています。
もちろん医療系の情報とも、つながっていますので検索スキルさえ身につければ、わざわざ高いお金を出して日本語の書籍を購入する必要はない、ということになります。
書籍は購入すべきか
冒頭に書いたように、わたしの場合は書籍を沢山購入してきました。
それは、負債になるということも書きました。
現代においても、書籍は購入すべきなのでしょうか。
個人的な意見としては、Noです。
最近は、インターネットの活用で様々な雑誌や書籍が手に入ります。
医療系の情報は、すぐに陳腐化します。
例えば、5年前の書籍の価値というものはかなり薄れてしまいます。
そのような観点からは、解剖や生理学を学ぶと、その知識は基本的に変わることはありませんので、有用です。
根拠の創出されていないものに関しては、生理学的に妥当な手法を選択するということは未だにあります。
特に病院で契約している書籍やセミナーなどは、有効に活用すべきです。
図書館がある場合など、どうせ書籍を購入してもすぐに陳腐化するのであれば、図書館でコピーをとり、その情報をアウトプットした方が効率が良いです。
負債となりうる図書の場所代も、払う必要はなくなります。
コピーした書籍も、データとして自分でまとめれば、捨てればよいだけです。
浮いたお金は、英語の勉強などのスキルアップに使ったり、積立投資として利用したり、その使いみちは様々です。
日本語の書籍が読まれることで、日本の医療系出版業界は儲かります。
そうなると、次々に新しい書籍が発表されることになります。
そろそろ、そんな時代から脱却したいものです。
まとめ
- 医療職においては、生涯勉強は必要
- ただし、無駄に勉強のためにお金をかけるのは正しい戦略ではない
- 英語を学ぶことは、総合的にコスパがよい
- 浮いたお金は、自己投資に使う