結論
- 結局は、アウトプットメインでよい
- 自分のためのアウトプットが、他者とのつながりを増やす
- アウトプットは、インターネット関連がおすすめ
はじめに
総合診療という雑誌があります。
内容は当然、医学的な内容なのですが、総合診療のカバーする領域の広さということも相まって、その内容は完全な医学的な特集だけにとどまりません。
このあたりは、わたしの肌感覚とも非常にマッチしています。
医学とは、そもそも万能ではありません。
医学ばかりを追求しても、いつかは限界に突き当たります。
そのときに、さらなるエビデンスを追求するのか、患者さんには多様性があるということで、リベラルアーツ的な視点の強化に務めるのか。
人により、選択肢は様々あって良いと思います。
ただ、一つ言えることは医療を受ける対象は、人間であるということです。
人間であるということは、死亡率100%ですし、それぞれ意思を持っています。
よく言われることですが、何かを変えたければ自分が変わる必要があります。
7つの習慣という本では、インサイドアウトと表現しています。
つまり、自分が変わることで、自分の周囲を変えるということです。
いつまでも、他者の指摘ばかりしていても、何も変わらないばかりか論争しか生みません。
そして医療の中心である多くの医師は、一般的には学業のエリートとされています。
けれども、医療の対象となる患者さんは、ときに不摂生を繰り返した結果、病気になる方も多くいらっしゃいます。
その際、病気になったことを他者(患者さん)のせいにして、自分は神格者だと言わんばかりに対処する医師もいらっしゃいます。
多少極論的ですが、いわゆる後期研修〜フェローと言われるレベルの医師であれば、それでも良いと思います。
ただし、指導医レベルにもなれば、メタ認知能力に加え、リベラルアーツ的な多様性を認識し、対処するのがエビデンス的でもありアートでもあります。
このあたりが医療とは、エビデンスとアートの融合と言われる所以です。
同じエビデンスをみても、人によりその認識は異なります。
そして、同じような介入を行ったとしても、患者さんの認識を変え行動を変える、といった観点からはエビデンスの使い方が重要になってきます。
エビデンスを患者さんに適用するのであれば、誰でもできます。
でも、目の前の患者さんに適用するとなれば、千差万別です。
この千差万別であるという前提より、医師としての力量が問われることになります。
アウトプットとインプットの比率
本書では、樺沢先生も書かれています。
樺沢先生は、そもそも医師ですが一般的な書籍も多数かかれており、個人的には医学的側面よりは、一般書を通じて知りました。
そのような、ご高名な先生も含めてこの特集を組まれているということは、この特集の本気さを痛感します。
たとえば、学術集会というものがあります。
大抵、年1回開催され、持ち回りのような形で開催されます。
学術集会を作る中心は、大会長を中心につくられますが、同じ学会でも真摯さが伝わってくる学術集会とあまり伝わってこない学術集会があります。
同じように、海外から招聘口演を依頼して、同じような会場で行っているのですが、何かが違うのです。
多分、おもてなしの気持ちと自分たちだったらこういう事を聞きたいし体験したいという、視点の捉え方なのだと思います。
開催者視点の学術集会では、あまり面白みのないものとなっても仕方ないのかもしれません。
話をアウトプットに戻しますと、ほとんどはアウトプットで良いと書かれています。
個人的経験でも同様ですが、いくら本を読んで勉強しても、その場では分かっているつもりになります。
ところが、数日したら忘れています。
下手したら、タイトルさえ忘れていますし、もっと下手したら読んだことすら忘れています。
忘却の彼方となってしまっては、もはや読書をした時間は意味のないものとなってしまいます。
ラーニングピラミッドというものがあります。
この理論は否定的な意見もありますが、人に教えるということが最も記憶に定着するとされています。
つまり、アウトプットです。
アウトプットは、他者に教える気持ちで行います。
そうすることで、知識として定着しますし、最も重要な箇所を自分なりに整理できます。
整理とは、いらないものを捨てる事です。
整理整頓の整理ですね。
膨大な文字の中から、本当に伝えたいことはそれほど多くないと言われています。
本当に伝えたいことを中心に、話を展開することで本質をつかめるのかもしれません。
アウトプットの媒体
アウトプットするための媒体は、以前は講義が中心だったと思います。
わたしも所属部署に向けての講義資料を熱心に作った記憶があります。
ところが、今思えば自分の知識自慢になり、講義を行ったところで対象の行動を変えるというところまではアプローチできてませんでした。
アウトプットとは、自分の知識を整理することでもありますが、対象がいることを強く認識する必要があります。
対象の知識のその上位概念とも言える、行動を変えるためのアウトプットを意識するということです。
とはいえ、わたしもこのブログを書いていますが、結局自分のためのアウトプットが中心であることは反省点です。
現代は所属部署や、自分の専門の範囲を超えて、インターネットがあります。
危険性もある一方で、世界中の人に自分の考えを広めることも可能です。
今回の特集でも、ブログやSNSを活用したアウトプットを紹介されていました。
対外的アウトプットで最も重要なこと
ずばり、続けることです。
冒頭でリベラルアーツ的な話にも少し触れました。
世の中には、ブログで生計を立てている人もいます。
つまり、ブログのプロです。
マナブログというブログがあります。
その中で、200−300記事書くことがまず最初の目安と言っていました。
そのため、ブログの場合でしたら、まず300記事を目標にしてみると良さそうです。
そもそもアウトプットには、医療の範囲を超えてアプローチする必要があります。
そのためには、とにかく続ける事が必要とされています。
ブログの場合は、自分との戦いです。
他者がどうこうといった問題ではなく、自分次第です。
だからこそ、自分の能力を痛感しますし、改善するもの自分次第ということになります。
まとめ
- アウトプット中心でよい
- 自分でアウトプット可能な媒体を見つけ、続けてみる
- ブログであれば、300記事を目標に
- アウトプットは、他者を意識して、更には他者の行動変容を意識する