結論
- ローテ中は、所属診療科に就職するつもりで
- 全力で勤務する
- 全力で勤務すれば、指導医に熱意は伝わる
- ただし、謙虚な姿勢だけは忘れないように
病院でのローテシステム
特に初期研修医と呼ばれる、医師になりたての医師は一般的に2年間のローテが義務付けられています。
わたしは医師では無いので、詳しくはありませんが、救急や産婦人科など主要な診療科に加えて、自分の希望診療科をローテすることができるようです。
ローテ先には、僻地診療などもあるようですので、貴重な経験になる人も沢山いると思います。
そんなローテシステムですが、診療看護師(NP)でも類似したシステムが構築されている病院があります。
ローテにおける経験的な事項を書いてみようと思います。
研修におけるローテシステム
ローテは、初期研修医の間ではもはや、当たり前になったシステムです。
ローテのよい部分は、他科が何をやっているのか表面的なものがわかるということです。
所詮1−2ヶ月のローテですので、長年培ってきた専門家の先生方の足元にも及びません。
学ぶべきことは、とにかく全部学ぶという姿勢が良いと思います。
例えば、自分の行きたい診療科があったとしても、ローテ先の診療科ではとにかくすべてを学ぶという姿勢がおすすめです。
例えば、わたしの場合は癌領域は非常に苦手で避けてきた部分もあります。
そのため、実習先などもっと主体的に学んでおくべきだったと後悔しています。
自分が後悔するだけならまだ良いのですが、ローテ先の診療科の指導医がいろいろ教えたいと思うローテをすべきです。
臨床は結構忙しいので、聞けば聞くほどその場で答えが返ってきます。
通常、一度聞いても絶対忘れていますので、なるべく早めにメモをとったり、自分のパソコンにまとめるなどしたほうが良いです。
通常指導医は、何度聞いても教えてくれますが、できるなら同じことをなるべく聞かないようにしたいものです。
看護師からの電話は愛想よく、なるべく駆けつける
看護師さんのことを上から見ても良いことはありません。
とはいえ、突拍子もないことを言い出す人もいるのですが、それでも丁寧に対話することが重要です。
自分のことを指導医だと思って、何度でも看護師さんには丁寧にこちら側のプランを提示します。
そうすることで、見てほしい観察ポイントなどがわかってきます。
つまり、習慣化させるということです。
例えば、心不全の場合だと体重や尿量や血圧や呼吸状態など、毎日変わるパラメータを評価する醍醐味を看護師とも共感すべきです。
そして電話がなったら、なるべく電話しながら当該病棟に駆けつけて、その場で依頼された仕事は片づける方が親切です。
後々までその仕事を残しても、お互い良い思いはしません。
そのような癖をつけると、看護師さんからの電話も減るようになります。
電話が減るということは、問題点が少ないか電話したくないかのどちらかです。
看護師の場合も、ナースコールがなる前に適切な対応を取ることで、ナースコールが減ると言われています。
そのロジックと同じで、看護師さんがいいそうなことはプレラウンドで既に終わらせておくことが理想です。
その際も、指示簿に書くだけよりも、指示簿に加えて直接伝えたほうが看護師さんには伝わりやすいです。
謙虚な姿勢を忘れずに
謙虚さとはいっても、上級医や看護師の態度を見ていると、そんな事言ってられないと思うときもあります。
時には、仕事ができるようになってきたと錯覚する時期があります。
もっと勘違いすると、指導医よりも自分の方が色々知っている、と錯覚する時期もあります。
そのようなときは、自分が指導医よりもできていると感じるだけの指導を受けてきたおかげたと内省すべきです。
熱心に教えてくれた指導医の教育により、今のアナタがあるはずです。
自分ひとりの力だけで、一人前の仕事ができるようになったわけではないということは、時々は意識するべきです。
そのような景色は、自分が指導医・指導する立場になった時に見えてます。
中心静脈ラインを初めて入れるのに、1時間かかったその時のことを時には思い出してください。
その時に、誰が指導してくれたのか、そうすれば自分が指導する立場になった時に自分の指導医を、ホントの意味で超えることができるかもしれません。
謙虚さは医療における基盤だと思います。
まとめ
- ローテは全力で
- とにかく、わからないことは全部聞く
- なるべく、同じことは聞かないように努力する
- 電話での依頼は、なるべくその場で解決する
- 日常の雑用は、プレラウンドで終わらせるとお互い楽