はじめに
NEJMは臨床系で、最も権威のある雑誌です。
そんな雑誌に、最近紫色尿バッグ症候群(PUBS)が掲載されていました。
Lancetは臨床系の医学雑誌で、世界に2番目に権威のある雑誌です。
そんなLancetにも、PUBSが掲載されていました。
以前もこの事については、別の記事で紹介しています。
PUBSは臨床現場では、たまに遭遇しますし、多くの医療者、特に慢性期医療を行っている方では経験があると思われます。
そんなよくあるPUBSが、立て続けにメジャージャーナルに掲載されていましたので、意外な盲点だったのかもしれないと思いました。
緑色の尿
今回は、緑色の尿が紹介されています。
臨床現場では、いろんな色の尿が観察されます。
けれども、特別な理由もなく、その事象をおしっこのように、流していることが多いように思います。
突き詰めると理由があるということは、知っておいてもよい知識の1つであると感じています。
今回の症例では、プロポフォールを使用されたことに伴う緑色の尿だったようです。
つい最近「緑色の尿が出ました」と言われたことがありましたが、そんな事あるのかな?と思っていたのですが、さっそくありました。
プロポフォールは、見た目で分かるように、白い液体です。
キレが早いので、とても使いやすい鎮静剤なのですが、マイケル・ジャクソンで有名になりました。
プロポフォールの他にも、インドメタシン、アミトリプチン、シメチジン、メチレンブルー、閉塞性黄疸、緑膿菌感染などでも起こるとされています。
ちなみに、わたしが「緑色の尿がでました」といわれた人は、これらの薬剤を使っておらず、尿からいろんな細菌が検出されましたので、細菌感染の影響だったのかもしれません。
まとめ
パット見で分かるものですので、よく使う鎮静剤のプロポフォールで起こる可能性があるということは知っておいてよさそうです。