結論
- 自炊とは本を電子化すること
- 自炊のメリットは、部屋が片付く、数千冊を持ち歩ける
- スキャナーは、私見だがエプソンでも十分
本の自炊とは
なぜ、自炊と言われているのかはわかりません。
紙の本を裁断して、スキャナーで取り込み電子化することを自炊と言うらしいです。
自分で本の自炊を行うためには、いくつかのグッズが必要になります。
これらのグッズを高いとみるか、安いとみるかは自分次第です。
自炊にはたくさんのメリットと、多少のデメリットを伴います。
特に自分の専門領域の書籍に関しては、取捨選択して自炊を検討してみるといいことがたくさんあると思います。
自炊することの利点
自炊の利点は、何よりも部屋が片付くことです。
書籍は、余程の本好きで無い限り何回も読み返すものはありません。
そして、過去の栄光にしがみつきながら、死ぬまで読みもしない本をとっている人は多いかもしれません。
わたしもそのうちの一人です。
サンクコストとは、埋没費用のことです。
行動経済学で使用されるワードですが、コンコルド効果とも言われています。
書籍に例えると、こんなに高い値段を出して買った本なのだから、捨てたり二束三文で売ることはできない、といった考えのことです。
コンコルドも、赤字を垂れ流しながらも、膨大な開発費用を考慮するとなかなか打ち切りにすることができなかった、という例えでよく用いられています。
部屋が片付く以外にも、自炊すればタブレットやパソコンに全ての本を入れることができます。
その場で気になれば、いつでもあの本にアクセス出来るということです。
自炊に必要なもの
自炊に必要なものは、スキャナと本を裁断するグッズとパソコンやタブレットなどのデバイスです。
スキャナは、値段により決めればよいと思います。
パソコンも自分のパソコンを使用すれば良いです。
最も大変な作業は、購入した本を裁断するという心理的にも身体的にも苦痛となる決断と作業です。
本を裁断するには、高い値段を出して購入した本を破るという行為を行う必要があります。
とにかく、スキャナを購入すればあとはやるだけなので、スキャナの購入を行ってください。
本を切断するには主に3つの方法があります。
最もコモンな方法は、カッターナイフで本を切断するという行為です。
少しづつ行う場合は、この方法が最も安価で行動にも移しやすいです。
欠点は、失敗する可能性があることと、本が多い場合はとても自分一人では行えないということです。
もう一つの方法は、裁断機の使用です。
裁断機は、それなりに高価です。
お金のある人なら、購入しても良いでしょうが、おいそれと買える値段でもありません。
自宅の書籍数百冊を購入するという場合は、積極的には手が出せません。
会社や大学に自由に使える裁断機がある場合は、それを使うのがよいと思います。
もう一つは、業者に依頼するという方法です。
これもお金がある人は、依頼したほうがスムーズです。
とはいえ、お金がかかります。
ネックは、それだけです。
ということで、最もコスパが良いのはカッターナイフで切断することです。
自炊することでのメリット
- 本棚が空くこと
- 本棚が空くということは、無駄なコストが減る
- 膨大な書籍を持ち運べる
- 持ち運べるということは、いつでも読める
- 特に専門書は、自炊のほうが使い倒せるはず
まず、本や本棚が減るということは空間的なコストが減ります。
例えば、本屋の場合でも本を置くほどにコストが増えます。
1坪5万円だとした場合、売れない本や読まない本が、いつまでもこれらのお金を浪費し続けることになります。
多くの本は、読んで実践するためにあります。
小説の場合は、自分の感性などです。
これらの本は、多くは一度読んでしまえばお蔵入りという場合も多いです。
でも、本来の目的は多くの人に読んでもらうことであり、本の内容を自分のものとするためにあります。
例えば、国家試験用のテキストなどは多くの人が、何度も何度も読み直しています。
これらの本は、多少高価ですが何度も何度も読まれるということは、2万円のテキストの場合、2000円の書籍10冊分に相当します。
価値としては、どちらが上かというと指標によるので難しいのですが、これからの人生を大きく左右するものは国家試験のテキストとなります。
一方2000円の書籍10冊でも、200円の書籍100冊でも良いのですが、多くの本を読んでいるということは、それだけ知識や共有を幅広く享受できます。
とはいえ、実践し自分のものになっているかと言われると疑問です。
1冊の本を10回読んで、自分の知識として定着させるということも大いにありということです。
その場合、紙の書籍だとだんだんボロボロになってきます。
電子書籍の場合は、エレベーター待ちや、コーヒーが出来上がるのを待っている間など、いつでも読み始めることが可能になります。
アクセスは、圧倒的に電子書籍のほうが良いということになります。
紙の本の場合の利点は、新聞と同じで全体を見渡しやすいということです。
新聞も電子化されていますが、新聞のメリットは全体をPhotoとして理解できるということです。
電子化された新聞の場合は、大きなタイトルの一部しかPhotoできませんが、全体を見渡すにはやはり新聞には敵わないと思っています。
意外なメリットかもしれませんが、中古の本だと安く購入してそれほど劣化を気にせず電子化する方法もあります。
さらには、裁断した書籍を売ることもできますし、購入することもできます。
医学書などは非常に高価ですので、中古の裁断された本を手に入れてスキャナーで取り込み、その本を同じ値段で売ることも可能かもしれません。
出版社にとっては、良いことではありませんが、個人利用としては考慮しても良いかもしれません。
自炊で注意すべき事
当然ですが、電子化されたデータはいかようにも増やせます。
労力せずとも、いくらでも増やす事が可能ということは、良質な書籍の出版を阻害する行為ですし、違法ですので行うべきではありません。
あくまでも、個人で楽しむべきデータの範囲に留めるべきです。
他には、古典など保存的価値のある書籍を裁断しないようにしたいものです。
自分の本の値段を調べたい場合は、アマゾンやメルカリなどの値段を参考にしてみるのもありです。
高価な値段が付けられている場合は、欲しい人にそれなりの値段で売却というもの検討して良いでしょう。
使用するスキャナー
スキャナは、大きく分けて2種類あります。
1つは、写真のように本を広げた状態でもスキャン可能なものです。
これは、比較的お手軽にできるのですが、ページ数が増えれば増えるほど自分でページをめくる必要がありますので、大変です。
使用用途次第ですが、本をある程度そのまま電子化したい場合は、裁断してスキャナーで取り込む方法が一般的です。
スキャナの代表は、スキャンスナップという富士通の製品です。
スキャンスナップのシェアがどの程度なのかはわかりませんが、ほとんどスキャンスナップだと思います。
そのため、スキャンスナップを選択すれば間違いないでしょう。
個人的には、エプソンのスキャナを使用しています。
ネットで検索すると、細かい考察がなされていますが、普通に本を読むだけであれば、何の問題もないと感じています。
仮に多少読みづらい場合でも、先に書いた理由で本は置いておくだけでは何の意味もないばかりではなく、場所代が取られて負債になります。
なるべくスッキリすることを心がけることで、どんどんスキャンしてきましょう。
個人的には、それほどヘビーユーザーではないので、故障の経験はありませんがローラーなどがそのうち劣化してくるようです。
壊れたときは、その時ということでどんどん本を減らしましょう。
まとめ
- 読まない本は負債
- 特に専門書は、読みたい時に無いと意味ないので電子化はおすすめ
- 自炊はやや手間ですが、コンスタントに行うことがポイント
- スキャナは高価なので、使い倒しましょう